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日本酒の作り方は?製造過程を分かりやすく解説


古くから日本で親しまれ、今や世界からも人気を高めている日本酒。その繊細な味わいが生まれるまでには、長い製造過程があります。日本酒の製造過程を知ることで、より深く日本酒の魅力を理解できるはず。そこで今回は、日本酒の作り方について分かりやすく解説していきます。

日本酒の原料は?

日本酒の主な原料は、米、水、米麹ととてもシンプルです。 日本酒はこれらの原料をアルコール発酵させて作られますが、アルコール発酵は糖分をアルコールに変えて炭酸ガスを発生させることで起こります。米には糖分が含まれないため、そのままでは発酵ができません。そこで米麹を使うことで、米に含まれるデンプンをぶどう糖に変えて、そこに酵母菌や乳酸菌を加えることで酵母の力でアルコール発酵を行います。

日本酒の作り方

ここでは、日本酒の製造過程を順を追って解説していきます。

精米

米の外側には脂質やタンパク質が多く含まれ、これらは日本酒を作る上で「雑味」となります。雑味をなくして繊細な味わいの日本酒を作るために、日本酒作りでまず行われるのが「精米」です。米の表面を削り、日本酒の味わいを調節します。

洗米/浸漬(しんせき)

精米した米を水洗いして、削りカスである糠や汚れを落とします。その後水に浸けて、お米に適量の水分を吸収させる「浸漬」を行います。吸水時間によって日本酒の出来が左右されるため、気候や温度、酒米の品種によって浸漬時間は細かく調節されます。

蒸米/放冷

適量の水を含んだら、米を「甑(こしき)」と呼ばれる大きな窯や蒸米機で蒸します。米を蒸すことで、米に含まれるデンプン質が変化し、日本酒作りに適した水分量に調整できます。

麹(こうじ)造り

蒸米を「麹室(こうじむろ)」という部屋に移動させ、日本酒の元となる麹を作ります。麹室は35℃ほどに保温されており、麹菌を米に付着させることで米の中で麹菌を繁殖させます。

酒母造り(しゅぼづくり)

「酒母」とは、日本酒を作る土台となる液体で、アルコール発酵を促す酵母を大量に培養したものです。麹と水を混ぜ合わせたものに、酵母、蒸米を加え、2週間から1ヵ月かけて発酵させて作ります。

 醪(もろみ)・仕込み

酒母をタンクに移し、麹、蒸米、水を加え、約3週間から1カ月かけて発酵させます。この発酵した状態のものを「醪(もろみ)」と呼びます。この際、麹、蒸米、水は全量を一気に加えず、3回に分けて加えゆっくりと発酵させます。

上槽(じょうそう)

次にもろみに圧力をかけて濾し、日本酒と酒粕に分ける「上槽」を行います。搾り方は酒蔵によって異なり、袋に入れて重力で搾る方法や、自動圧搾ろ過機という機械で搾る方法があります。現在は後者の機械で搾る方法が一般的です。

濾過(ろか)/火入れ

搾りを終えた日本酒には、細かくなった米や酵母など小さな固形物が残っています。濾過を行うことでこれらを取り除き、クリアな日本酒に仕上げます。その後、殺菌して日本酒の腐敗を防ぐための加熱処理「火入れ」が行われます。

貯蔵/調合・割水

火入れの後は熟成させるために、約半年から1年間タンクの中で貯蔵します。貯蔵・熟成された日本酒は、まろやかな味わいに変化します。熟成した日本酒は、ブレンドしたり加水したりして最終的な味に仕上げていきます。

瓶詰め

仕上がった日本酒を瓶やパックに詰めていきます。日本酒は温度変化に弱く、瓶詰めの段階でも味が変化・劣化する可能性があるため、この作業も慎重に行われます。

繊細で奥深い日本酒作りの世界

今回は、日本酒の作り方について分かりやすく解説しました。日本酒が私たちの手元に届くまでには、多くの手間と時間がかけられています。タイミングや天候によっても日本酒の仕上がりが異なってくるため、絶妙な調整を繰り返しながら繊細な味わいを完成させます。日本酒が作られた背景に思いを馳せながらじっくりと日本酒を味わってみると、より一層おいしく感じられるはずです。

京仕込キンシ正宗では、創醸天明元年(1781年)より京都の水と酒米、そして麹造りにとことんこだわった酒造りを続けています。普段の晩酌から特別な日まで、ぜひ格別な日本酒を楽しんでみてください。

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