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日本酒で梅酒を作ろう!基本の作り方と注意点


もうすぐ6月、梅の旬の時期がやってきます。梅酒づくりを毎年の恒例行事としている方も多いのではないでしょうか。

梅酒に使うお酒はホワイトリカーやブランデー、焼酎などが一般的ですが、実は日本酒でもおいしく作ることができます。

そこで今回は、日本酒を使った梅酒の魅力と基本の作り方、注意点についてご紹介します。

 

日本酒で作る梅酒の魅力

爽やかで甘酸っぱい梅の風味が感じられて飲みやすく、女性にも人気の高い梅酒。日本酒で浸けることで、一般的なホワイトリカーで浸けたものとは一味違う魅力が生まれます。

ホワイトリカーは果実のおいしさを引き出すために無味無臭ですが、日本酒で浸けた梅酒は日本酒そのものの旨みと甘みが楽しめます。梅の風味との相性も良く、まろやかな口当たりとすっきりとした後味を感じられます。

また、漬け込み期間にも違いがあります。ホワイトリカーで浸けた場合、最短3ヵ月からさっぱりとした梅酒を楽しめますが、風味豊かな梅酒になるには612か月ほどの漬け込みが必要です。

日本酒で浸けた場合は梅果実の成分が抽出されやすく、3ヶ月で本格的なおいしい梅酒が完成します。

 

日本酒で漬ける梅酒の作り方

梅酒づくりは初めてだと難しく思えるかもしれませんが、やってみると意外と簡単です。ここでは、日本酒で漬ける梅酒の作り方について詳しく見ていきましょう。

瓶の消毒

まずは瓶の消毒です。梅酒は長期保存するものなので、菌が繁殖しないようにしっかり消毒する必要があります。水をたっぷり入れた鍋にふきんを敷き、瓶を入れて、水から煮沸させます。

沸騰してから510分ほど経ったら瓶を取り出し、自然乾燥させます。大きな瓶で煮沸消毒が難しい場合は、キッチン用消毒アルコールをふきかけて、清潔なふきんやキッチンペーパーで拭く方法もあります。

梅の下処理

梅の実をボウルに入れて、 流水で洗います。実に傷をつけないように手のひらで優しく洗いましょう。汚れが落ちたら、大きなボウルにたっぷりの水を入れて、梅を浸けてアク抜きをします。

青梅は12時間、ある程度熟して黄色がかった梅は1時間が目安が目安です。梅は青いものほどアクが含まれ、熟していくうちに抜けていきます。そのため完熟梅は、アク抜きの必要がありません。

アク抜きが終わったらザルにあげて、清潔なふきんやキッチンペーパーで1粒ずつ水気を拭きます。竹串でヘタを取り、ヘタがあった部分もしっかり水気を拭きましょう。

瓶に詰める

瓶に、梅と氷砂糖を交互に入れます。梅を傷つけないように注意して、そっと並べましょう。分量は梅1kgに対して氷砂糖は500g、日本酒1升が目安です。

全体的に日本酒をまわしかけて、蓋をきっちりと閉めたら冷暗所で保管します。氷砂糖が溶け切るまでは、数日おきに瓶を揺すって砂糖が全体に行き渡るようにします。3ヶ月ほど漬けたら完成です。

 

日本酒で梅酒を作る注意点

日本酒で作る梅酒は、ホワイトリカーで作る場合と工程自体はほとんど変わりません。しかし日本酒で作る梅酒ならではの注意点もあります。

ホワイトリカーは無味無臭のお酒ですが、日本酒には糖分が多く含まれます。ホワイトリカーで作る時と同じ分量で梅酒を浸けると、甘すぎる仕上がりになってしまうこともあります。日本酒で梅酒を漬けるときは、砂糖の量は控えめにしましょう。

また、自宅で梅酒等を作る場合、酒税法ではアルコール度数が20度以上の酒類を使うよう定められています。アルコール度数20度以上の日本酒を選ぶよう注意しましょう。日本酒のアルコール度数は平均15度前後ですが、果実酒用につくられたアルコール度数の高い日本酒も販売されています。

 

日本酒で一味違った梅酒を作ろう

今回は、日本酒を使った梅酒の魅力と基本の作り方、注意点についてご紹介しました。日本酒で浸ける梅酒は、日本酒本来の繊細な味わいと爽やかな梅の風味がマッチして、一味違ったおいしさです。意外と簡単にできるので、ぜひ挑戦してみてください。