まだまだ残暑が厳しい日々が続くこの時期は、キンキンに冷えたビールが飲みたくなるもの。しかしいざ飲もうとした時に限って、「買ってきたビールを冷やすのを忘れていた!」なんて経験のある方も多いのではないでしょうか。
そんな時でも、ちょっとした一手間でビールを冷やす時間を短縮できます。今回は、ビールをすぐに冷やす方法についてご紹介します。
ビールの飲み頃の温度とは?
ビールを冷やす際に気になるのが、飲み頃の温度です。適切な温度は好みや季節、ビールの種類によっても異なりますが、基本的には夏は6〜8℃、冬は8〜10℃を目安とするのがおすすめです。
いくら暑くても冷やせば冷やすほどおいしいというわけではなく、冷やしすぎると口の中が冷気で麻痺した状態になり、ビール本来の甘味や酸味、旨みが感じづらくなってしまいます。
またビール成分の凝固や濁りが発生したり、泡立ちが悪くなったりすることもあります。反対に飲み頃よりも温かい状態だと、泡が多くなりすぎたり、爽快感が感じられなくなったりします。
ビールをすぐに冷やす方法
では、ビールをすぐに冷やすにはどうしたらよいのでしょうか。ここでは3つの方法をご紹介します。
キッチンペーパーを巻いて冷蔵庫に入れる
缶ビールは熱伝導が高いため、暑い時期に常温に置いてあると、普通に冷蔵庫でビールを冷やすには何時間もかかってしまいます。しかしキッチンペーパーを巻いて冷蔵庫に入れることで、冷やす時間を一気に短縮できるんです。
まずはキッチンペーパーを濡らして、軽くしぼります。缶ビールに巻きつけて、そのまま冷蔵庫に入れます。約10~20分程度で、飲み頃の温度まで冷やすことができます。
これは、キッチンペーパーに吸収された水分が蒸発することで発生する「気化熱」を利用した方法です。液体は気体になるとき、周囲の熱を吸収する性質があります。缶ビールの熱が奪われることで、冷やす時間を短縮することができるのです。
氷で冷やす
もっと早く冷やしたいときは、氷を活用しましょう。缶ビールが入るサイズの器に氷を敷き詰め、その上に缶ビールを横に置いてくるくると回転させます。缶ビール全体が氷の冷気で効率よく冷やされ、約3~5分でキンキンになります。氷水に塩を入れてその中で缶ビールを回転させると、より早く冷やせます。
布を巻きつけて水にひたし風を当てる
アウトドアや外出先で、「冷蔵庫も氷もないけどビールを冷やしたい」という時もありますよね。そんな時は、缶ビールに布を巻きつけて水に浸し、風を当てる方法があります。原理は濡らしたキッチンペーパーを巻くのと同じで、気化熱を利用した冷やし方です。ほかの方法と比較すると時間はかかるものの、うちわや携帯扇風機があれば電源がない環境でもビールを冷やせます。
冷凍庫で冷やすのはNG?
「すぐに冷やしたいなら冷凍庫に入れれば良いのでは?」と思う方もいるでしょう。しかし、冷凍庫で缶ビールを冷やすのはおすすめできません。
缶ビールを冷凍庫に入れると、中の炭酸ガスが凍って体積が増え、缶が膨張したり破損したりするリスクがあります。完全に凍らなくても、缶からビールが噴出しやすい状態になります。
また冷凍庫で冷やしすぎるとビールの成分が変化し、ビール本来の風味が損なわれてしまうこともあります。凍ることで変化したビールの風味は、解凍してももとに戻ることはありません。よりおいしい状態でビールを楽しむために、冷凍庫で冷やすのは避けた方が良いでしょう。
キンキンに冷えたビールで暑さを吹き飛ばそう
今回は、ビールをすぐに冷やす方法についてご紹介しました。キンキンに冷えたビールは、1日の疲れを吹き飛ばしてくれます。ぬるいビールしかないときは、キッチンペーパーや布、氷などを活用して、短時間で飲み頃の温度まで冷やしましょう。