連日うだるような厳しい暑さが続くこの季節。キンキンに冷えたビールを飲むと生き返ったような気持ちになりますよね。
夏のビールのおつまみといえば、ほんのり塩気の効いた枝豆が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
まさに今が旬の枝豆は、ビールのおいしさをより引き出してくれます。今回は、ビールと枝豆の相性が良い理由と、枝豆に含まれる栄養素、枝豆を調理するポイントについてご紹介します。
「ビール×枝豆」は相性抜群!
ビールと枝豆は、なぜこんなにも相性が良いのでしょうか。その理由として、5つの基本味が揃っていることが考えられます。
私たちが舌で感じる味は、「甘味」、「塩味」、「酸味」、「苦味」、「うま味」の5つに分類されます。これらの5つは、ほかの味を混ぜ合わせても作り出せない独立した味です。
料理の味わいはこれらのバランスで決まり、5つの基本味が揃うことでよりおいしく食べられると言われています。ビールは苦味と酸味、枝豆は塩味とうま味、甘味と、組み合わせることで5つすべての基本味が揃います。
また、枝豆の旬も関係しています。ビールは年中を通して楽しめるお酒ですが、やはり暑い夏に飲むキンキンのビールは格別です。
枝豆の旬のピークは7月から8月頃までで、ちょうどビールがおいしく感じられるタイミングと一致しています。枝豆は収穫後に風味が落ちるスピードが早く、鮮度が重要な野菜です。
旬の時期に収穫されたばかりの枝付きの枝豆は、香りが豊かで豆の味がしっかりしており、ビールのおつまみにぴったりです。
枝豆に含まれる栄養素は?
枝豆は別名「畑のエメラルド」と宝石に例えられ、豊富な栄養素を含みます。ここでは枝豆に含まれる栄養素それぞれについて見ていきましょう。
メチオニン
枝豆には、必須アミノ酸の一種であるメチオニンが含まれています。メチオニンは体内でグルタチオンやタウリンに変換され、コレステロールを減らすはたらきや免疫増強作用、肝機能改善作用が期待できます。
口から摂取したアルコールは、その大部分が肝臓で分解されます。ビールと枝豆を一緒に食べることで、メチオニンが肝臓の働きを助け、アルコール分解を促してくれます。
レシチン
レシチンは、脳や神経などの細胞膜を構成している重要な成分です。記憶力・思考力の低下や、認知症の予防に効果があり、生活習慣病対策としても役立ってくれます。
また肝臓にある脂肪を分解する働きがあり、アルコール分解で負担のかかった肝臓を助けます。
ビタミン
枝豆には、ビタミンB1やビタミンCといった豊富なビタミンが含まれます。ビタミンB1は、体内で糖質や脂質を分解してエネルギーを作り出し、疲労回復や夏バテ予防に役立ちます。
お酒をたくさん飲むほど、アルコールを分解するためにエネルギーが必要となるため、ビタミンB1が役立ちます。
ビタミンCは、体の細胞と細胞の間を結ぶコラーゲンというたんぱく質をつくるために欠かせません。免疫力アップにも効果的で、メチオニンとともにアルコールの分解を助ける役割を担います。
最高のおつまみに!枝豆を調理するポイント
加熱してすぐに食べられる冷凍の枝豆も便利ですが、枝豆が旬の時期はぜひ生の枝豆のおいしさを楽しんでみてください。
枝豆のおいしさを引き出す調理のポイントは、茹でる前に枝豆のさやの両サイドをカットすること。こうすることで塩味が染み込みやすくなります。そして、枝豆に塩を揉みこみます。産毛が取れて口当たりが良くなり、ほど良く塩気が浸透します。
沸騰したお湯に入れて好みの固さになるまで茹でたら、ザルにあげて、うちわで仰いで手早く冷まします。流水で冷ますと枝豆の旨みが逃げてしまうので避けましょう。
今が旬の枝豆とビールを楽しんで
今回は、ビールと枝豆の相性が良い理由と、枝豆に含まれる栄養素、枝豆を調理するポイントについてご紹介しました。
ホクホクで旨みたっぷりな枝豆は、ビールとの相性抜群。今の時期ならではの最高の組み合わせです。