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花見にぴったりな日本酒とは?おすすめの楽しみ方をご紹介


徐々に暖かい日が増えて、ちらほらと桜の花が咲き始めました。気心知れた友人や家族、会社の仲間と、お花見の計画を立てている方も多いのではないでしょうか。お花見の楽しみは桜だけではありません。桜の樹の下で酌み交わす日本酒は格別の味わいです。そこで今回は、「花見酒」の文化の歴史と、花見酒におすすめな日本酒の選び方、花見酒をより楽しむポイントについてご紹介します。

古くから続く「花見酒」の文化

今や日本の春の風物詩となっている「花見酒」ですが、そのルーツははるか昔、平安時代まで遡ります。平安時代の貴族たちは、桜を見ながら歌を詠んだり蹴鞠をしたりしていました。当初は中国から伝来した梅の花を観賞するものだったようです。貴族たちが桜を愛でながら歌を詠む宴の様子は、源氏物語にも描かれています。

花見が庶民の行楽として広まったのは、江戸時代のことです。園芸が盛んになり、桜も品種改良されることで、さまざまな場所で桜が咲くようになりました。身分に関係なく桜を楽しめるようになり、桜の木の下で食事をしたりお酒を飲んだりとにぎやかに宴会をする今の花見のスタイルが定着しました。

はじめは神様に捧げるために造られていた日本酒も、次第に庶民に広がり、「祝い」の場に欠かせない定番の飲み物となりました。花見はもちろん、正月や節分、月見など四季の行事でも楽しまれてきた歴史があります。

花見酒におすすめな日本酒の選び方

では、花見酒にはどのような日本酒を選ぶと良いのでしょうか。まずおすすめなのが、常温でもおいしく飲める日本酒です。日本酒は、飲む温度帯によって香りや味わいの感じ方が大きく異なるお酒です。一般的には冷やすと飲み口がきりっと引き締まり、フレッシュさやフルーティーな香りを楽しめます。温めるとより一層香りや味わいが引き立ち、濃厚な飲み口になります。日本酒の種類によって冷やした方がおいしいもの、常温でおいしいものなどさまざまです。

屋外で楽しむ花見は、気温によっては日本酒がぬるくなってしまうこともあるため、常温でもおいしく飲める日本酒だと安心です。また氷やクーラーボックスを用意する必要がないため、準備や片付けも楽になります。「生酒」「生貯蔵酒」「薫酒」など、冷やして飲んだ方がおいしい日本酒は避けた方が良いでしょう。

また、花見の席では縁起の良い名前の日本酒が喜ばれます。日本酒の銘柄のほとんどは漢字が使われており、「寿」「鶴」といった縁起の良い名前のものも多くあります。また、「桜」や「梅」など春を連想させる漢字の入った銘柄もおすすめです。春や花見の雰囲気に合う、桜やピンク色をあしらったラベルの日本酒もあり、花見気分をより盛り上げてくれるでしょう。

花見酒をより楽しむポイント

花見をより楽しむなら、お弁当に入れられて、日本酒とも相性抜群なおつまみを用意しましょう。見た目も可愛いオープンお稲荷や唐揚げ、焼鳥などは、冷めてもおいしく食べられて日本酒ともよく合います。飾りかまぼこで華やかに彩るのもおすすめです。

また花見の席では、おしゃれな酒器があるとより気分が盛り上がります。桜をモチーフにした酒器や、飲みものを注ぐと色鮮やかな桜の花が咲き誇る仕掛けの盃もあります。準備や片付けを楽にするには紙コップや使い捨てのおちょこも便利ですが、少し特別なお花見では酒器にもぜひこだわってみてください。

風情ある花見酒を楽しんで

今回は、「花見酒」の文化の歴史と、花見酒におすすめな日本酒の選び方、花見酒をより楽しむポイントについてご紹介しました。春は日本人にとって心躍る季節。日本では古くから、桜の木のもとで宴が行われてきました。ひとりでじっくり花見酒を楽しむのも良し、仲間とにぎやかに楽しむも良し。お花見の楽しみ方は無限大です。