普段何気なく口にしているビールですが、アルコール度数がどれくらいなのかご存知ですか?世界中で親しまれているビールにはさまざまな種類があり、アルコール度数にもそれぞれ違いがあります。今回は、ビールのアルコール度数の平均やほかのお酒との比較、ビールの種類によるアルコール度数の違いなどについてご紹介します。
ビールのアルコール度数の平均
日本の酒税法の対象になる酒類は、アルコール分1度以上の飲料です。さらにその中でビールとして定義されるのは、「麦芽、ホップ、水を原料として発酵させたもので、アルコール分が20度未満のもの」です。つまりビールのアルコール度数は、1%以上20%未満と定められています。
実際に日本でよく飲まれれている大手メーカーのビールは、アルコール度数は平均5%程度となっています。海外で造られているビールの中には、アルコール度数が高いものも多いです。中にはアルコール度数が60%を超えるものもあります。日本では比較的アルコール度数が低く、すっきりと飲めるものが好まれる傾向にあるようです。
近年では、麦芽の使用が少ない「発泡酒」、麦・麦芽以外を原料とした「新ジャンル」などもメジャーになっています。ビールとしては定義されないものの、見た目と味わいはビールに似せて造られています。これらのアルコール度数も、ビールとさほど違いはなく平均5%程度です。
ほかのお酒との比較
では、ほかのお酒と比較するとビールのアルコール度数は高いのでしょうか。
- ・シャンパン:11%程度
- ・ワイン:15%程度
- ・日本酒:15%程度
- ・焼酎:20〜25%程度
- ・ウイスキー:40%程度
- ・ウォッカ:40%程度
- ・テキーラ:40%程度
種類にもよりますが、ほかのお酒と比較するとビールのアルコール度数は低めなことが分かります。
ビールの種類によるアルコール度数の違い
ビールの種類は非常に多岐にわたり、世界ではなんと150種類以上のビールがあると言われています。種類によって味わいや見た目はもちろん、アルコール度数にも違いがあります。ここでは、ビールの種類によるアルコール度数の違いについて見ていきましょう。
アルコール度数が低めのビール
食事と一緒に楽しみたいときやお喋りしながら飲みたいときには、飲みやすさを重視して、アルコール度数が比較的低めのビールがおすすめです。アルコール度数が低めのビールには、下記のような種類があります。
- ・ピルスナー(ラガービールの一種)
- ・アメリカン・ペールエール
- ・ベルジャンホワイト
ピルスナーは、国内で広く飲まれている一般的なビールです。国内に流通しているビールの約99%はピルスナーと言われています。アルコール度数は5%前後と低めです。キレのある爽やかなのどごしとホップの苦みが特徴です。
アメリカン・ペールエールは、アメリカ産ホップを原料に使ったペールエールです。柑橘系の香りとやや強い苦味が感じられる、華やかな味わいです。
ベルジャンホワイトは、ベルギーで古くから造られている伝統的なビアスタイルです。豊かな泡立ちと、副原料による柑橘系やスパイスの爽やかな香りを楽しめます。
アルコール度数が高めのビール
アルコール度数が高めのビールには、下記のような種類があります。
- ・インディアペールエール(IPA)
- ・バーレイ・ワイン
インディアペールエール(IPA)は、航海に耐えられるよう、ペールエールを改良して作られたものです。アルコール度数は5.5~7.5%と高めで、ホップの香りや苦味がかなり強いのが特徴です。
バーレイ・ワインは、「麦のワイン」と称される、300年の歴史を持つ大麦ビールです。アルコール度数は8〜12%と、まさにワインに匹敵します。長期間にわたり熟成させており、レーズンのような甘い果実香や深いコク、まろやかな味わいを楽しめます。
アルコール度数の違うビールを楽しもう
今回は、ビールのアルコール度数の平均やほかのお酒との比較、ビールの種類によるアルコール度数の違いなどについてご紹介しました。ビールのアルコール度数は、種類によって大きく異なります。気分やシーンに合わせて、アルコール度数の違いを楽しむのも良いですね。