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グルテンフリーのビールとは?その特徴や魅力をご紹介


海外セレブの間でブームとなり、近年よく耳にするようになった「グルテンフリー」。グルテンアレルギーの人だけでなく、美容や健康にもうれしい効果が期待できると言われています。一般的にビールは麦芽が主原料として使われるためグルテンフリーとは程遠い存在に思えますが、実は最近ではビールにもグルテンフリーのものが登場しているんです。今回は、そもそもグルテンフリーとは何か、グルテンフリービールの特徴や魅力についてご紹介します。

「グルテンフリー」とは

そもそも「グルテン」とは、どういったものなのでしょうか。グルテンは、小麦粉に水を加えてこねることでできる成分です。小麦、大麦、ライ麦などの穀物には、「グルテニン」と「グリアジン」という2種類のたんぱく質が含まれています。これらが絡み合うことで食品に弾力と粘り気を与え、パンや麺類のもちもちとした食感やケーキのふっくらと柔らかな食感を生み出します。

身近な食べ物のおいしさのもととなるグルテンですが、体へのさまざまな悪影響も懸念されています。グルテンは体内で消化されにくく、消化出来なかった未消化物が蓄積し、腸内環境を悪化させる原因となります。

腸内環境が悪化すると、お腹の張りや頭痛、腹痛、倦怠感、肩こり、むくみ、不眠など、さまざまな症状を慢性的に感じるようになります。人によっては、小麦アレルギーやセリアック病、グルテン不耐性などの食物アレルギーのような免疫反応を起こすこともあります。

「グルテンフリー」はもとはグルテンによる異常反応を防ぐために開発された、グルテンを除去した食事法です。グルテンフリーを日々の食生活に取り入れることで、グルテンによって引き起こされるさまざまな不調を防ぎ、小麦を含む食品によるカロリーの過剰摂取を抑えられるメリットがあります。

グルテンフリービールとは

基本的にビールは、麦芽、水、ビール酵母、ホップなどを原料として製造されます。麦芽とはその名の通り、麦を少しだけ発芽させたもののことです。日本では麦芽使用比率が50%以上のものを「ビール」、麦芽使用比率が50%未満のものを「発泡酒」と表記するよう定められています。

「麦芽使用率(麦芽比率)」とは、水やホップ、酵母を除いた原料の中で、麦芽がどのくらいの割合を占めているかを示す数値です。つまりビールと表記されているものはもちろん、発泡酒であっても多少の麦芽は使用されているため、グルテンが含まれているということになります。

グルテンフリービールの定義は国によって異なりますが、日本では第三者機関などで特定の検査をして、グルテン含有量が低い事が確認できたものがグルテンフリービールとして認められます。国内大手ビールメーカーでは、グルテンを含む麦芽の替わりに、大豆やとうもろこしなど別の材料を使用することでグルテンフリービールを製造しています。

日本ではまだそこまで浸透していないグルテンフリービールですが、麦を主食とする欧米ではグルテンフリーへの関心が高く、すでに多くのメーカーからグルテンフリーのビールが製造・販売されています。

グルテンフリービールの魅力

グルテンフリービールは、小麦アレルギーやグルテン不耐性の方でも安心して楽しめるビールです。

また、グルテンは分解されると「エクソルフィン」というタンパク質になります。エクソルフィンには麻薬のように高揚感や中毒性をもたらし、食欲を促進させる成分が含まれます。普段飲んでいるビールをグルテンフリービールにするとエクソルフィンが発生しないため、食べすぎや飲みすぎを防ぐ効果も期待できます。

体にやさしいグルテンフリービール

今回は、そもそもグルテンフリーとは何か、グルテンフリービールの特徴や魅力についてご紹介します。グルテンフリービールは、小麦アレルギーやグルテンによる体調不良を防ぎつつ楽しめる体にやさしいビールです。「体を気遣いたいけど晩酌の楽しみはやめられない」という方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。