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角打ちで楽しむ日本酒の新しい魅力とは?楽しみ方やマナーを解説


日本酒の新しい楽しみ方として注目されている「角打ち」をご存知ですか?

角打ちとは、酒屋でそのままお酒を飲めるスタイルのこと。気軽で自由な雰囲気のなか、自分好みの一杯を探せるのが魅力です。

今回は、角打ちの由来や魅力、角打ちを楽しむ際のポイントやマナーについてご紹介します。

 

角打ちとは?日本酒ファンに広がる新しい楽しみ方

「角打ち(かくうち)」とは、酒屋で購入した酒をその場で飲むことを指します。店内にある立ち飲みスペースなどで、買ったばかりの日本酒を気軽に楽しめるのが特徴です。

角打ちの由来には諸説ありますが、「升の角から直接酒を飲んでいたこと」が語源といわれています。

かつて日本酒は樽売りが一般的で、量り売り用に升が使われていました。「買った酒をそのまま升で飲む」そんな光景から、角打ちという言葉が生まれたのです。

角打ちの発祥の地は北九州とされており、現在も地域に根付いた文化として多くの酒屋で親しまれています。

最近では日本酒の多様化とともに、北九州に限らず全国各地のさまざまな場所で角打ちを楽しむことができ、若い世代や女性の間でも人気が広がっています。

角打ちで味わう日本酒の魅力

角打ちの最大の魅力は、立ち飲みの気軽さにあります。堅苦しい雰囲気がなく、初めてでもふらっと立ち寄りやすいのが嬉しいポイントです。

飲み屋と異なり、一杯だけ楽しみたいときでも気兼ねなく立ち寄れます。お通し代やチャージがない店舗も多く、飲んだ分だけその都度支払うスタイルが一般的です。

また少量ずつグラスで飲めるため、いろいろな日本酒を試したい人にはぴったりです。

たとえば、香り高い吟醸酒をひと口、次に旨味がしっかりした純米酒を試してみるなど、その日の気分や自分の好みに合わせて楽しめます。気に入った銘柄はその場で購入できるので、自宅でもじっくり楽しめるのも魅力です。

角打ちの楽しみ方

ここでは、角打ちの楽しみ方についてご紹介します。

時間に縛られず飲む

日本酒を提供するお店の多くは夕方からの営業が一般的ですが、角打ちは幅広い時間帯で楽しめます。

酒屋は午前中から開いていることが多く、中には朝から角打ちできるところも。休日の昼下がりにふらりと立ち寄ったり、旅行先で朝から一杯という贅沢な体験もできます。

時間に縛られない自由さが、角打ちならではの楽しみ方といえるでしょう。

店主や常連さんとの交流を楽しむ

人との出会いや交流を楽しめることも、角打ちの醍醐味です。店主や常連さんとの会話を通じて、日本酒についての知識が深まることもあります。

酒屋の店員さんは、日本酒の知識も豊富な方が多いです。「スッキリした味わいの日本酒が飲みたい」「ちょっと変わった香りのものはある?」など、希望を伝えればおすすめの酒を提案してもらえるでしょう。

 

角打ちのマナー

角打ちでは、キャッシュレス決済に対応していない店舗も少なくありません。基本的にはその都度現金で支払うのが一般的です。

中には、カゴに現金を入れておき、店員さんがお釣りを返してくれるシステムを採用しているお店もあります。出かける前には、お財布に小銭をしっかり用意しておくと安心です。

また角打ちは気軽に楽しめる場である一方、長居するのはマナー違反とされることもあります。おつまみも乾き物や缶詰程度のことが多く、本格的な食事の提供はありません。

1〜2杯でサクッと帰るのが基本です。立ち飲みスペースは限られていることが多いため、譲り合いの気持ちも大切です。

大きな荷物を持ち込んだり、スペースを占領したりするのは控えましょう。大声で話す、他のお客さんに絡むなどの行為もNGです。「周囲に配慮しつつ、自分のペースで静かに楽しむ」のが、角打ちを満喫するコツです。

 

角打ちで日本酒の魅力を再発見

今回は、角打ちの由来や魅力、角打ちを楽しむ際のポイントやマナーについてご紹介しました。

角打ちは、日本酒の新しい楽しみ方として注目を集めています。

酒屋ならではの落ち着いた空間で、さまざまな味を試しながら自分だけのお気に入りを見つけられるのが魅力です。

日本酒そのものの味わいだけでなく、店の雰囲気や人との交流を含めて楽しめます。次の休日、ふらっと酒屋に立ち寄って角打ちデビューしてみてはいかがでしょうか。