最近巷でよく耳にするようになったクラフトビール。
お店はもちろん、スーパーやコンビニなどでも多種多様なビールが販売されるようになりました。
しかしクラフトビールとは普通のビールとどう違うのか、いまいちよく分からないという方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、クラフトビールの定義やビールとの違い、楽しみ方についてご紹介します。
クラフトビールとは
ビールと言えばドイツやベルギーが思い浮かびますが、クラフトビールの文化が生まれたのはアメリカです。
もとは大量生産のビールが主流だったアメリカですが、1980年代になると小規模な醸造所「ブルワリー」が続々と登場します。
その背景には、家庭でビールを作る「ホームブルワリー」の流行もあったと言われます。現在アメリカのブルワリーは8000軒を超え、多種多様なクラフトビールが作られています。
アメリカにおけるクラフトビールの定義は、以下の3つの条件を満たすことです。
- 小規模であること
- 独立していること
- 伝統的であること
日本では1995年ごろからクラフトビールが広まり始めました。日本のクラフトビールに明確な定義はありませんが、アメリカの定義に倣い「小規模の醸造所で、職人がこだわりを持って手作りするビール」をクラフトビールを指すことが多いです。
クラフトビールと普通のビールはどう違う?
もともと日本では、ビールの製造免許取得に必要な最低年間製造量の基準が2000キロリットルと定められていました。
1994年に酒税法が改正され、この基準が60キロリットルへと引き下げらたことで、日本でもクラフトビールが作られるようになります。酒税法の改正前から大手メーカーで作られていたのが、いわゆる「普通のビール」です。
クラフトビールと普通のビールの違いは、少量で製造できるようになったことで材料や副原料、醸造方法などによりこだわれる点です。
2018年にはさらに酒税法が改正され、ビールの原料として使用できる素材に果実や香辛料が加わりました。
よりバリエーション豊かな味わいを製造できるようになり、それぞれの醸造所のオリジナリティが際立っている点がクラフトビールの特徴です。
クラフトビールの楽しみ方
個性豊かなクラフトビールをとことん味わうべく、おすすめの楽しみ方をご紹介します。
色や香りを楽しむ
小規模だからこそ素材にこだわったクラフトビールは、まずは色や香りに注目してみましょう。ビールの色は、原料に使用するモルト(麦芽)の種類や、モルトを乾燥させる際の熱の加え方によって異なります。
低温で乾燥させると淡色に、高温だと濃色になり、香ばしさや苦味など味わいにも影響します。
また果実や香辛料などさまざまな素材を使っているため、香りも個性豊かです。バナナやリンゴのようなフルーティーな香り、チョコレートやナッツのような香りなど、香りからも各醸造所で工夫を凝らして作られていることが感じられます。
ぜひグラスに注いで、ビールの色合いや香り、味わいをじっくり堪能してみてください。
パッケージを楽しむ
クラフトビールは、パッケージデザインにも趣向を凝らせてあるものが多いです。
普通のビールとは異なり、大衆への分かりやすさではなくクラフトビールのこだわりが表現されたような個性的なパッケージが目立ちます。
パッケージから「こんな味わいかな」と自分なりにイメージを膨らませながら選ぶのも、クラフトビールならではの楽しみ方のひとつ。
思わずジャケ買いしたくなるような可愛いパッケージは、見ているだけでも楽しく贈り物にもぴったりです。
クラフトビールの魅力をとことん堪能しよう
今回は、クラフトビールの定義やビールとの違い、楽しみ方についてご紹介しました。
近年は次々と個性豊かなクラフトビールが誕生しており、お酒好きにとっては好みの味わいを探すのも楽しみのひとつですよね。