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新たな味わいを発掘!?日本酒で「漬ける」楽しみ


お米と水と言うシンプルな原料ながら、甘味や旨味、辛味などが繊細に絡み合い複雑なおいしさを生み出す日本酒。そのまま飲んでももちろん楽しめますが、日本酒にはさまざまな使い道があります。新たなおいしさを発掘するなら、おすすめなのが「漬ける」こと。身近な素材を日本酒でつけるだけで、おいしさの相乗効果が生まれて新鮮な味わいを楽しめます。そこで今回は、日本酒が食材をおいしくする秘密、家庭で簡単にできる日本酒漬けアレンジについてご紹介します。

日本酒が食材をおいしくする秘密

古くから料理酒として調理に使ったり、調味料として料理に入れたりとさまざまな方法で使われてきた日本酒。日本酒には旨味成分が含まれており、調理の過程で加えることで素材の旨味を相乗効果で引き出してくれる効果があります。また、日本酒のアルコール成分によって素材の臭みが軽減されたり、素材を柔らかくしたりするメリットもあります。

日本酒漬けアレンジ

では、日本酒漬けにするにはどのような食材が良いのでしょうか。ここでは簡単にできる日本酒漬けアレンジのレシピをご紹介します。

野菜の日本酒漬け

野菜を日本酒に漬けることで、おつまみやお茶請けにぴったりな深みのある味わいの漬物が作れます。使う野菜はきゅうりや大根、かぶなど、お家にあるもので大丈夫。普段漬物にしているような野菜なら何でも合います。

1本漬けだと漬け込み時間が長くかかるため、一口大に切りましょう。日本酒に漬け込むとしんなりと柔らかくなるため、野菜の食感も楽しみたいなら少し大きめに切るのがおすすめです。「酒:砂糖:塩=10:10:1」の割合で漬け込み液を作ったら、野菜が浸かるくらいまで容器に注ぎます。蓋をして一晩寝かせたら完成です。

漬ける時間は具材の大きさにもよるため、程よい食感と味わいにこだわるなら半日ごとで味見をしてみましょう。お好みで唐辛子やショウガを入れてピリッとしまった味にしたり、柚子、すだち、かぼすなどの柑橘類で爽やかさをプラスしたりするアレンジもおすすめです。お子様がいるご家庭や酒臭さが苦手な方は、漬け込み液を煮沸してアルコールを飛ばしてから作ってもおいしくできます。

日本酒サングリア

通常はワインで作るサングリアですが、最近は日本酒にフルーツを漬け込んだ「日本酒サングリア」の人気が高まっています。カラフルなフルーツが浮かんだ華やかな見た目はもちろん、日本酒の風味が活きたフルーティーで爽やかな味わいも魅力です。

グラスやジャーポットなど清潔な容器にフルーツを入れて、日本酒を注ぎます。フルーツは食べやすい大きさにカットしておくと良いでしょう。フルーツは好みのものでOKですが、この時期おすすめなのが旬の梨。梨特有の瑞々しい食感は残しつつ、梨の甘さが溶けだして格別な味わいになります。またぶどうやメロンなどのフルーツもおすすめです。甘いカクテルが好きな方ははちみつを加えたり、さっぱりと飲むならソーダで割ったりと、好みに合わせてアレンジしましょう。

ドライフルーツの日本酒漬け

定番の「ドライフルーツのラム酒漬け」を、日本酒で漬けてアレンジ。日本酒を吸い込んでふっくらと大きくなったフルーツは、プルプルとした食感になりリッチな気分で楽しめます。

レーズンのような小さなものはそのまま、大きなドライフルーツは適当な大きさに切って、瓶に入れます。ドライフルーツがかぶるくらいの日本酒を注ぎ、蓋を閉めて冷暗所で保管します。漬けて1週間ごろからが食べ頃です。

おつまみやおやつにそのまま食べるのはもちろん、ヨーグルトやチーズ、アイスなどのトッピングにしたり、お菓子作りの材料として使ったりするのもおすすめです。ほんのり日本酒の香りが感じられる、フルーツカクテルのような大人の味わいのスイーツになります。

日本酒に漬ける新たな楽しみ

今回は、日本酒が食材をおいしくする秘密、家庭で簡単にできる日本酒漬けアレンジについてご紹介しました。そのまま飲むだけでなくさまざまな使い道がある日本酒。京仕込キンシ正宗では、創醸天明元年(1781年)より京都の水と酒米、そして麹造りにとことんこだわった酒造りを続けています。ぜひご家庭にある素材を日本酒に漬けて、新たなおいしさを見つけてみてください。