日本酒と一口に言っても、その味わいはさまざまです。甘口、辛口、華やかな香りのものからキリッと爽やかなものまで多岐に渡ります。日本酒初心者の方にとっては、「どれを選んだらよいのかわからない」「飲みづらく苦手意識がある」という方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、初心者におすすめの日本酒の選び方と、初心者でも飲みやすい飲み方のポイントをご紹介します。
初心者におすすめの日本酒の選び方
たくさんの日本酒の中から、飲みやすい好みの日本酒を見つけるのは至難の業。そこで、初心者でも比較的飲みやすいおすすめの日本酒の選び方をご紹介します。
甘口の純米酒
純米酒とは、その名の通り純粋にお米だけを原料として造られる日本酒です。お米本来の旨みや、ふくよかな香りが楽しめます。甘口の純米酒は、炊きたてのご飯のような米の甘みが濃縮されているため、日本酒初心者の方でも飲みやすいです。普段甘いカクテルを好んで飲む方や、辛いお酒が苦手な方にもおすすめです。
甘口や辛口を見分けるには、ラベルに記載されている「日本酒度」に注目しましょう。一般的には、日本酒度がマイナスのものが甘口、±0.0~+2.0のものが中口、プラスのものが辛口です。
甘辛度が中口の純米吟醸酒
純米吟醸酒とは、精米歩合が60%以下の米を原料として「吟醸造り」という製法で造られた日本酒です。じっくり低温で発酵させることで、芳醇かつキレのある味わいになります。「吟醸香」という華やかでフルーティーな香りがあり、口当たりがマイルドなため、初心者でも飲みやすいです。甘辛度が中程度のものが特に飲みやすくおすすめです。
アルコール度数が低めの日本酒
日本酒は、酵母を発酵させて造る醸造酒としては、アルコール度数が高い傾向にあります。アルコール度数の高いお酒を飲み慣れていない人にとっては、少々飲みづらく感じるかもしれません。一般的な日本酒のアルコール度数は15度前後ですが、近年ではアルコール度数が10程度の日本酒も増えてきています。日本酒初心者の方は、まずアルコール度数が低めの日本酒から慣れていくと良いでしょう。
初心者におすすめの飲み方
日本酒は、種類だけでなく飲み方次第でも味わいが大きく変わります。ここでは、初心者におすすめの飲み方をご紹介します。
冷やして飲む
日本酒特有のクセが苦手な方は、冷やして飲むのがお勧めです。日本酒は、冷やせば冷やすほど独特の癖が抑えられて、すっきりと飲みやすくなります。
お店でよく目にする「冷や」と言う飲み方は、実は20℃前後の常温の日本酒のこと。冷えた日本酒を飲む場合は、「冷酒」を選びましょう。
「冷酒」も温度によって呼び名が異なり、5℃前後は「雪冷え」、10℃前後は「花冷え」、15℃前後は「涼冷え」と呼ばれます。いろいろ試してみて、好みの温度を見つけてみてください。
ロックで飲む
冷蔵庫で冷やして飲むのも良いですが、日本酒に氷を入れて「オン・ザ・ロック」で楽しむのもおすすめです。日本酒の温度がグッと下がることで、よりスッキリと爽やかな味わいになります。また、口当たりがなめらかで後味も軽快です。時間が経って氷が溶けるとともに、自然とアルコール度数も下がり飲みやすくなります。
カクテルのベースとしてアレンジ
そのまま飲むイメージが強い日本酒。カクテルのベースとしてアレンジすることで、日本酒特有の風味や強いアルコールが苦手な方でも飲みやすくなります。ソーダと日本酒を1:1で割って飲むと、炭酸のスッキリとした後味により、日本酒のクセやアルコールの苦味を和らげてくれます。柑橘類やイチゴなどフルーツや、ジュース、トニックウォーターなどと合わせるのもおすすめです。見た目も華やかになり、ホームパーティーや家飲みがさらに盛り上がるでしょう。
日本酒をもっと飲みやすく楽しもう
今回は、初心者におすすめの日本酒の選び方と、初心者でも飲みやすい飲み方のポイントをご紹介しました。初心者だと、日本酒をどう楽しめばよいか分からず敬遠してしまう方も多いでしょう。さまざまな種類や飲み方があり奥が深い日本酒の世界。楽しみ方は人それぞれです。
京仕込キンシ正宗では、創醸天明元年(1781年)より京都の水と酒米、そして麹造りにとことんこだわった酒造りを続けています。好みの日本酒や飲みやすい飲み方を見つけて、日本酒を楽しんでみてください。