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冬ならではのお楽しみ。日本酒の「しぼりたて」の魅力


厳しい寒さが身に染みるこの季節は、日本酒を飲んで体の芯から温まりたいですよね。

冬の時期にぜひ飲みたいのが、期間限定で販売される「しぼりたて」です。できたてのフレッシュな味わいで、贅沢な冬のひとときを楽しんでみませんか。

今回は、しぼりたての特徴や「初しぼり」との違い、しぼりたての楽しみ方などについてご紹介します。

 

日本酒の「しぼりたて」とは

「しぼりたて」とは、大体12月から3月ごろに市場に出回る、できたばかりの「新酒」のことです。

新酒は、その名の通り「新しく造られたお酒」を指します。

暦は1月1日、学校や企業の多くでは4月1日から1年がカウントされますが、日本酒造りでは7月1日から翌年の6月30日までが1年とされます。

この区切りを「酒造年度(醸造年度)」と呼びます。一般的には、この酒造年度内に製造・出荷されたものが「新酒」の定義です。

「しぼりたて」は新酒の中でも、絞ってすぐに瓶詰めして出荷された日本酒を指します。

出回る期間が短く、生産される本数も少ない貴重な日本酒のため、毎年心待ちにしているファンも多いです。

近年では、1年を通じて日本酒の醸造が可能な「四季醸造」と呼ばれる冷蔵設備のある蔵もあります。

こうした蔵では、季節を問わずしぼりたての日本酒を造ることができます。

 

「初しぼり」との違い

冬の時期は、「初しぼり」という日本酒も目にする機会が多くなります。

しぼりたてと初しぼりは、どのような違いがあるのでしょうか。

初しぼりも、しぼりたてと同じく新酒の日本酒です。

しかし初しぼりは新酒の中でも、秋に収穫された新米で初めて仕込まれて、最初に絞られるお酒を指します。

ワインでいうボジョレー・ヌーボーのようなものです。生産量が少なく希少価値が高いため、目当ての銘柄の初しぼりがあれば早めに購入しましょう。

しぼりたての特徴

一般的な日本酒では「火入れ」や「貯蔵」という工程を行いますが、しぼりたての日本酒はそのどちらもしていません。

そのため熟成が進んでおらず、みずみずしくフレッシュな味わいが特徴です。口に含むと、ピリピリと弾けるような刺激や程よいほろ苦さ、荒々しさを感じられます。

スッキリとしており日本酒独特のクセが少なく、日本酒に不慣れな方でも飲みやすいです。透明感のあるクリアな色合いで、見た目でも楽しめます。

 

しぼりたての楽しみ方

しぼりたての日本酒ならではのフレッシュで繊細な味わいを際立たせるには、素材の味を活かしたおつまみと合わせるのがおすすめです。

たとえば刺身や天ぷら、カルパッチョ、アサリやハマグリの酒蒸し、水炊きのようなシンプルな鍋などと合わせると、お互いの風味を邪魔することなく旨みをうまく引き立ててくれます。

しぼりたての日本酒は一般的に冬に販売されるため、冬に旬を迎える食材とペアリングするのも良いでしょう。

ブリやマグロといった脂乗りのよい魚やクリーミーな牡蠣などは、しぼりたてのフレッシュ感で口の中をさっぱりさせつつ楽しめます。

繊細な味わいを存分に感じるには、冷酒にするのがおすすめです。

しぼりたての特徴であるピリピリとした刺激を和らげたい方は、購入後にすぐに開封せず冷蔵庫で保管し、瓶の中で熟成を進ませるとマイルドになります。

時間の経過とともに、風味の変化を楽しめるのもしぼりたての魅力のひとつです。

 

冬ならではのしぼりたての味わいを堪能して

今回は、しぼりたての特徴や「初しぼり」との違い、しぼりたての楽しみ方などについてご紹介しました。

できたての日本酒をそのまま瓶詰めした、フレッシュなしぼりたて。すっきりと飲みやすく、冬に旬を迎える食材とも相性抜群です。

年末年始の集まりに、おせちや鍋などのご馳走とともに家族や友人と味わうのも良いですね。