そのまま飲んでおいしいビールですが、実は料理をおいしくする効果もあるんです。
ビールでお肉を煮込むと、柔らかくジューシーに仕上がります。お中元やお歳暮で大量に頂いたり買い置きしすぎたりして余ったビールは、煮込み料理に活用しましょう。
今回は、ビールを料理に活用する効果と、料理におすすめのビール、おすすめのビール煮込みレシピについてご紹介します。
ビールを料理に活用する効果
ビールを料理に活用することで、どのような効果が得られるのでしょうか。
ビールに含まれるアルコールには、食材の臭みを消す成分があります。加熱する際にビールを加えることで、肉や魚の独特の臭みを消すことができます。
また、ビールにはお肉を柔らかくする効果もあります。お肉は保水性が高いほど柔らかくジューシーに、保水性が低いとパサついた食感に感じられます。
お肉をビールに漬け込むことでpHが酸性に傾き、保水性が増して柔らかい肉質になります。さらに水の代わりにビールでお肉を煮込むことで、ビールに含まれる炭酸や有機酸、アルコールがお肉に染み込み、柔らかく旨みを増す効果も期待できます。
料理におすすめのビールとは?
ビールと一口にいってもさまざまな種類があり、香りや味わいも異なります。
料理に使うビールとしておすすめなのは、ペールエール、アンバーエール、ライト系のブラウンエールなどの、軽めのエールビールです。
ビールの深い味わいが食材の旨みを引き出し、より一層おいしく仕上がります。一方でIPAのように苦味の強いインパクトのあるビールは、料理に使用すると苦味が強調されてしまうため、料理にはあまり向きません。
おすすめのビール煮込みレシピ
ビールによる効果が発揮されるのは、主に肉料理です。ここでは、肉を使ったおすすめのビール煮込みレシピをご紹介します。
チキンのビール煮
鶏肉1枚を、一口大の食べやすい大きさにカットします。黒コショウと塩で下味を付け、薄力粉をまぶします。
フライパンにオリーブオイルを入れて中火で熱し、鶏肉の両面に焼き色が付くまで焼きます。
玉ねぎやパプリカ、きのこなどお好みの食材を薄切りにして、鶏肉とともに軽く炒め合わせます。
ビール200ccとコンソメ小さじ1を加えて煮込み、煮立ったら蓋をして10分ほど弱火で煮込みます。お好みで味を調整し、パセリをちらしたら完成です。
牛肉のビール煮
牛肉を一口大にカットして、黒コショウと塩で下味を付けます。牛肉は、頬肉やバラ肉だとホロホロと柔らかな食感に、シチュー用の牛肉だと肉の旨みを味わえる仕上がりになります。
玉ねぎを薄切りにします。厚手の鍋にバターを入れて、牛肉の両面に焼き色が付くまで焼きます。一度牛肉を取り出し、玉ねぎを入れて飴色になるまで炒めます。
鍋にベルギービールか黒ビール1本、トマト缶、水、砂糖大さじ1/2、コンソメ小さじ1/2、赤ワインビネガー大さじ1、ローリエ1枚、タイム1本を加えて、牛肉を戻します。強火で一煮立ちさせたら灰汁を取り、弱火で1時間~2時間ほど煮込みます。
焦げないように途中でかき混ぜ、煮詰まったら少し水を加えます。牛肉が柔らかくなったら、塩、コショウで味を整え、皿に盛り付けて完成です。
普段の料理をビールでおいしく
今回は、ビールを料理に活用する効果と、料理におすすめのビール、おすすめのビール煮込みレシピについてご紹介しました。
水の代わりにビールで煮込み料理を作ることで、アルコールや炭酸の働きにより肉がホロホロと柔らかく仕上がります。余ったビールを活用して、普段の料理をランクアップさせましょう。
普段の晩酌から特別な日まで、ぜひ格別な日本酒やクラフトビールを楽しんでみてください。