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「おりがらみ」とは?日本酒通を虜にする魅力に迫る


じんわり汗ばむこの季節は、シュワっと爽やかな飲み物が飲みたくなりますよね。

そんな時におすすめな日本酒が、近年注目されている「おりがらみ」です。おりがらみは瓶内で微発泡することもあり、フレッシュでジューシーな味わいが楽しめます。

今回は、「おりがらみ」の特徴や魅力、楽しみ方、選び方のポイントについてご紹介します。

「おりがらみ」とは

「おりがらみ」とは、酒を絞った後に残る「おり」が酒にわずかに絡んでいる日本酒のことです。

「おり」とは、日本酒をもろみから絞った際に出る細かな酒かすの粒子を指します。

主に酵母や米の微細な成分が含まれており、白く濁った粉状の物質です。

おりは、旨みのもととなるアミノ酸や微量のタンパク質を豊富に含んでいます。

おりがらみ酒はおりを日本酒に残すことで、濁った見た目と独特のテクスチャー、深みやまろやかさのある味わいを生み出しています。

おりがらみとよく似た日本酒に、同じく白く濁った「にごり酒」があります。

にごり酒は「おり」をより多く含み、完全に濁った状態の日本酒です。

もろみの一部をあえて濾さずに瓶詰めするため、見た目は真っ白で濃厚な味わいが特徴です。

炭酸感や甘みが強く、濃厚な旨みを楽しめます。一方、おりがらみは薄く濁って透明感も残るのが特徴です。

瓶内で微発泡し、シュワッとした刺激を感じられるものもあります。

 

「おりがらみ」の魅力

おりがらみの最大の魅力は、そのフレッシュさとジューシーな味わいです。

搾りたてのような若々しい香りが口に広がり、旨みと酸味のバランスが絶妙です。軽やかな酸味を感じるタイプは、食欲を刺激し、食中酒としても最適です。

さらに、おり由来のなめらかなテクスチャーが口当たりを柔らかくし、まろやかさを加えています。

白ワインを思わせるような清涼感もあり、飲み疲れしにくいのも特徴です。スパークリングのような微発泡感があると、より爽快な印象になります。

 

おりがらみの楽しみ方

おりがらみの魅力を最大限に活かすには、冷酒で飲むのがおすすめです。

冷やすことで香りが引き立ち、フレッシュな味わいがより際立ちます。

比較的さまざまな食事に合わせやすいおりがらみですが、特におすすめのペアリングは、スパイシーなエスニック料理やクリーム系の洋食です。

スパイシーなエスニック料理は、おりがらみの持つ軽快な酸味と微発泡の爽やかさが、舌の上の辛味をほどよく中和してくれます。

料理の風味を引き立てながらも口の中をリセットし、次のひと口をよりおいしく感じさせてくれます。

一方、クリーム系の洋食と合わせると、「おり」がもたらすまろやかな口当たりと旨味が、濃厚なソースと調和します。

特にバターやチーズを使った料理と好相性で、乳製品のコクと日本酒の旨味が互いを引き立て合い、奥行きのある味わいが生まれます。

微発泡タイプは開封時に泡が出ることがあるため、ゆっくりと慎重に開けるのがポイントです。

開封後は鮮度を保つために、早めに飲み切ることをおすすめします。時間が経つと味わいが変化しやすいため、できるだけ新鮮なうちに楽しみましょう。

 

おりがらみの選び方のポイント

「無濾過生原酒」や「限定出荷」といった表記があるおりがらみは、よりフレッシュで個性豊かな味わいが期待できます。

これらは加熱処理をしていないため、酵母や微生物の働きによる複雑な味わいが楽しめるのが特徴です。

また、おりがらみは季節限定品が多く、特に春や秋に多く出回ります。春はしぼりたての新酒をベースにしたものが多く、フレッシュで軽やかな味わい。

秋に出回るおりがらみはひと夏を越して落ち着いた風味になっているものが多く、熟成感と旨味を楽しめます。

味の変化を楽しみながら、自分好みの一本を見つけてください。

 

暑い時期にぴったりの新鮮でジューシーなおりがらみ

今回は、「おりがらみ」の特徴や魅力、楽しみ方、選び方のポイントについてご紹介しました。

おりがらみは、もろみの「おり」がほどよく絡んだ日本酒で、搾りたてのフレッシュさとジューシーな味わいを楽しめます。

酸味と旨みのバランスが抜群なおりがらみで、夏の暑さを吹き飛ばしましょう。